変形労働時間における日給や月給制の違い
変形労働時間における賃金の保障に関して、時間給によって決められている場合については簡単で、年次有給休暇を取っている日における所定労働時間によって決まってきます。つまり、年次有給休暇を取っている日に5時間による所定労働時間が予定されている場合は5時間分の、9時間による所定労働時間が予定されている場合には9時間分による賃金を支払っていくことになっております。もちろん、長い所定労働時間が定められている日に休暇を取っていく方がお得になっておりますが、これに関してはやむを得ないことでしょう。反対に、保障額に関しては一律となる方法である平均賃金方式や標準報酬日額方式を採用していくと、所定労働時間に関しては短い日に休暇を取得していく方が得になり、似たような問題が生じてしまいます。また、通常において、日給制による場合、所定労働時間による長短にかかわることなく同様の日給額が支払われますので、労働者としては、所定労働時間における長い日に休暇を取得していく方がお得になっております。これについては、日給制に関して採用している以上、やむを得ないことでしょう。なお、所定労働時間における長い日に休暇を取得している方が得になっていくことには変わりはございませんが、月ごとに関する給料額については一定であるため、休暇の取得に関しては特定日に偏っていくことは減っていくでしょう。